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関門海峡一帯での石油販売業を成功させた国岡商店。大正3年、次なる販路を求めて、店主の国岡鐡造(くにおか・てつぞう)は海外・満州に狙いを定める。満州にはアジア最大といわれる南満州鉄道株式会社があり、ここを顧客にすれば大きな利益が得られると考えた結果だった。しかし満鉄にはすでに欧米石油メジャーが食い込んでいた。油の品質・価格の差は歴然だったが、鐡造にはある秘策があった。若き国岡を描いた青春編、遂に完結! アマゾンより引用
海賊とよばれた男 第5巻
第4巻からの続きになります。今回の表紙にはシアン系の1色で描かれているスーツ姿の男性がいて、清々しい顔で何かを見上げているのが分かります。海賊の意味が明らかにされてくる中で、国岡はどのように生きていくのか、早速見てみましょう。
この5巻では、国岡商店が創業して4年目になり、ようやく会社の経営が軌道に乗ってきたところから始まります。
海上給油の販売効率化のため、計量器付き給油船を新造、店員の数も20名近くに増えた。手狭になった店も移転し、事務所の2階半分を若い店員たちが寝泊まりする合宿所とし、将来視点を任せる人材として様々なことを教え育てた。
その頃、ヨーロッパでは第一次世界大戦が勃発。国内では輸出が増え、景気が上向きになったところで国岡商店は勝負に出ます。支店を長崎、大分、宮崎、四国に作り、国岡の旗がはためく給油船は、海賊のごとく西日本の海を暴れまわることになります。
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しかし、漁業会社に安く燃料を買ってもらって、魚の値段が安くなれば皆喜ぶと思い、国岡たちは海上で燃料の販売を行ってきており、商売人としては間違ったことはしていない考えとは関係なく、沿岸の特約店が日邦石油本社に苦情を入れ始めます。
海の上なら特約店同士の縛りから逃れられるため、そこで燃料を安く販売し続けた国岡だったのですが、燃料の仕入先である取引先が本社から言われたたら、もう海上での燃料販売もできなくなる・・・。
そこで国岡は、油は満州で売ると決意をします。
一年前に満州で油を売ろうとしたら全く相手にされなかった国岡であっても、今は違うと自身に満ち溢れて部下の店員にその意志を伝えた所、店員は満州にはロックフェラーが作ったスターンダード石油があると驚きを隠せません。
正式名称、スタンダード・オイル、石油王ロックフェラーが作った世界最大の石油販売会社。更には満州は関税がかからないため、スタンダードに限らず外油の天下で勝ち目がないと心配する店員。
それに対して国岡は、ある考えがあるらしく、満州は日本と比べ物にならないくらい寒い、厳しい環境だからこそそこに勝機があるのだと話すのでした。
国岡が海賊と呼ばれた海の上で燃料を売っていた話はここで終わり、これからは満州を舞台にあのロックフェラーに真正面から挑む若かりし国岡が活躍しますので、まだまだ目が離せない展開です。
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