シリアス 女性主人公 少年漫画 歴史

アルテ 第1巻|大久保圭 (著)

投稿日:

スポンサードリンク

16世紀初頭・フィレンツェ。芸術など文化活動が花開いたルネサンス発祥の地。 そんな活気あふれる華やかなる時代に、貴族家生まれのアルテが画家工房への弟子入りを志願する。 女性がひとりで生きて行くことに理解のなかった時代、様々な困難がアルテを待ち受ける。 アマゾンより引用

 

アルテ 第1巻

 

表紙にはグリーンのベロア?風のドレスを着た女性が本の上に座っていて、そこで油絵を描きながら正面を見ているイラストが描かれています。背景は中世のヨーロッパぽい建物が並んでいますので、結構珍しい中世の絵かきを題材にした作品なのかもしれません。

序盤から、先ほどの緑のドレスを着た女性が町の通りで、周囲に大勢の人が驚きながら見ている状態で髪の毛を切り取るシーンから始まり、その事の発端は6日前にさかのぼります。

どうやらこの女性は貴族の女性のようで、裕福な暮らしをしている中で、絵を描くことに楽しみを覚えて、普段から裸足で絵を描くなど、召使から注意をされるくらいそれに没頭していた状態です。

しかし、先月父がお亡くなりになり、貴族としてはあまり裕福ではなかったため、いろいろとその後に問題が起こり、母親がこの女性が描いた絵を全て燃やしてしまい、貴族といえども女の身では絵を描くことなど許されず、結婚問題が浮上してきます。

スポンサードリンク


父親がなくなり持参金を用意できないくらいの厳しい状態のため、良い貴族の家庭に嫁ぐことが難しくなってしまっているのに、それでも絵を描きたいこの女性に対して母親は修道女にでもなりたいのか?と問いただすのですが、女性は反発します。

好きなこともできずに、男の下で媚びを売る自由のない生活をするのが女の役目なのかと・・・。

解説では16世紀初頭、ほとんどの貴族の娘たちの教育は、男たちのそれとは圧倒的な差がつけられていて、礼儀作法に読み書き、計算や縫い物楽器など、女の活動の場は家庭内に限られて高い教育を身につけている女性は稀であったそうです。

なんでも、女は家にいて、主人の言う事をよく聞き、子供を産み育てる、それが仕事であり、自由のないかごの鳥であった・・・ルネサンス時代。

そんな貴族の娘であるこの女性は、絵を描く事を諦めきれずに、いろいろな画家工房へ出向き弟子入りを志願するのですが、女というだけで門前払いされてしまって、残すは最後の一軒のみとなります。

しかし、その最後の一軒で、女だからという理由で帰ってくれと叩き出され、それに対して意地を見せてナイフを取り出し、自分の髪を切り、女を捨てる宣言をするのですが、周囲が相手にしないため、今度は自分の胸を切り落とそうとしていると、とある男性に制止されてしまいます。

この男性の名はレオといい、周囲からこの娘を連れて行けと言われるのですが、この画廊のレオの元で果たして、この貴族の女性は無事に弟子として採用していただけるのでしょうか?

スポンサードリンク

-シリアス, 女性主人公, 少年漫画, 歴史
-, , ,

執筆者:

関連記事

no image

累 第1巻|松浦だるま (著)

スポンサードリンク イブニング新人賞出身の新しき才能が『美醜』をテーマに描く衝撃作!! 二目と見られぬ醜悪な容貌を持つ少女・累(かさね)。その醜さ故、過酷な道を歩む累に、母が残した一本の口紅。その口紅 …

no image

エデンの檻 第10巻| 山田 恵庸 (著)

スポンサードリンク 史上最強の類人猿・ギガントピテクスを相手に奮戦するアキラたち。「俺は休むけどお前らはやり遂げてくれよな……」。アキラチームに訪れる絶体絶命の危機! かつてない苦難を乗り越えることが …

no image

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ  第5巻| 大西巷一 (著)

スポンサードリンク フス派の援軍として現れた、全裸の男女の軍団アダム派。少女兵シャールカは、その一員となっていた懐かしい友ガブリエラと再会を果たす。ガブリエラに誘われるまま、アダム派のミサに参加したシ …

no image

信長のシェフ 第8巻|西村ミツル (著), 梶川卓郎 (漫画)

スポンサードリンク 比叡山の焼き討ちを知り、将軍・足利義昭は武田信玄に挙兵を促す。一方、顕如は菓子職人・ようこに対し、信長に毒を盛るよう命じる。その策略を知らず、信長は顕如との和睦の席に臨み…。織田包 …

no image

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ  第2巻| 大西巷一 (著)

スポンサードリンク 1420年、ボヘミア王国。フス派の傭兵隊長ヤン・ジシュカは新兵器「ピーシュチャラ(初期の銃)」と「信仰心」を利用して農民や女性、子供までも軍へと編成した。フス派ターボル軍2千vsカ …