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信長のシェフ 第7巻|西村ミツル (著), 梶川卓郎 (漫画)

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石山本願寺、浅井、朝倉による包囲網の中で森可成を失った信長は、帝の御前での料理勝負による和睦提案で苦境を乗り切る。だが、平穏もつかの間、新たなる包囲網が出来つつあった。その鍵を握るのは武田信玄! アマゾンより引用

 

信長のシェフ 第7巻

 

第6巻の続きからになります。今回の表紙は右手に刺身包丁を持ち、和服でポーズを決めているケンがいつも通りに描かれています。背景はセピア系色調になっています。

人間五十年。下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり・・・。冒頭から織田信長がこの有名な詩で舞を行っているシーンから始まり、湖畔を眺めるような位置から、目賀田山、やはりここにすると決め、そのまま岐阜に戻ることとなります。

その頃、甲斐の虎、武田信玄は、明帰りの高僧から教わった餺飥を食べており、そこで年配の松永から渡された密書を見て、それを見た武田信玄は、中身を見るまでもなく、織田信長討伐に力を貸せか・・・顕如からも来ておると碁を打ちながら答えます。

しかし、武田信玄は、将軍は将軍らしく、どっしりと構えて頂きたいものだ、幕府再興のためにもと意味深に話し、おぬしに聞きたい、信長はわしにどうして欲しいと考えておると尋ねると、松永は凡人のわしにはわかりませんとごまかします。

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武田信玄は鋭い目つきで、おぬしが凡人?笑わせるな、信長はおぬしの主君であろうが、松永久秀と・・・と松永の顔をにらめつけながら話しかけるのでした。

ケンは織田信長に城に呼ばれて、今宵、宴席を設ける、料理を作れと指示され、客人が誰かと尋ねると、信長は冒頭で武田信玄と信長討伐の話をしていた松永久秀であることを告げるのですが、ケンはよくわからないので信長の指示により明智光秀の説明を行います。

松永久秀は、齢60歳を超えた老人で、出自は不明、今は私と同じく織田家と足利将軍家、双方に仕える身だ、そしてとてつもなく危険な男と言われている。また、松永久秀は主君三好家の嫡男、三好義興を毒殺。更に三好氏の残党、三好党と手を組み、将軍足利義輝を攻め滅ぼした。

そして、三好党ともうまくいかなくなると、三好党が陣を張る東大寺に奇襲をかけ、東大寺大仏殿を焼き払った・・・。どれをとってもこの時代では考えられない行為ばかりであり、それを聞いたケンはなぜ、そんな男と信長が家臣にしているのか?驚きます。

その時、信長の口が開き、松永はわしが上洛した際即座に降伏し軍門に下った。その時にやつがわしに献上したのが、一国一城に値するという、天下の大名物。漢作唐物、九十九茄子。これをまつりごとにしたのは松永が初めてとの事。

信長はケンに、わしは松永に大きな仕事を一つ与えたい、そのためにヤツ自身の価値を見極めねばならぬ。今宵の宴席で松永の腹の中をワシに見せろと指示をだすのでした。

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