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病に侵された信玄のために料理を作らされることになったケン。信玄が病死しなければ信長は危機的状況になることを知っているケンは苦悶するが…。武田VS徳川・織田連合軍が激突した「三方ヶ原の戦い」が迫る! アマゾンより引用
信長のシェフ 第9巻
第8巻からの続きになります。今回の表紙は、鮪包丁を左手に持って後ろ向きで顔だけ右方向を向いているケンが描かれています。背景はマゼンタっぽい色でまとまっています。
甲斐の虎、武田信玄を相手に包丁の話をしているケンの姿があり、夏の名前が刻まれたその包丁はケンに取っては信長からの選別と呼べるもので、お主を自由にしてやろう、これで戦うがよい、己が望むままに!との大変深い意味があるようです。
その5日後。武田の台所で包丁を握るケンの姿があり、俺はこの時代に生きる、ただ一人の男だ、信長のためでもなく、歴史のためでもなく、俺が望むままに・・・、ケンはかつてとは別人のような考え方になっており、力強く料理を作っていきます。
そして、武田信玄が西だ、まずは徳川領、そして織田だ、と家臣の前で話すと家臣は盛り上がります。そして、落ち着け、今ひとつ話があるといい、そこでケンが作った料理が出され、それを見た家臣たちが、どういった趣向で作ったのかと勝頼に問い始めるのでした。
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早速、勝頼にケンが呼ばれて、家臣たちの前で作った料理の説明を始め、この皿は山、そして底から流れる川、滝を表現しております。山は恋の揚げ物に、薄く伸ばしたそば粉を焼いたものをのせてあります。皿の題は登龍門と話すと・・・。
武田信玄が口を開き、明の故事か、急流の滝を自力で登りきった鯉は霊力がやどり、龍になるのだというと語ります。ケンは俺は二頭の龍を知っています。一頭は信玄様。貴方様は確かに滝を登り、巨大な龍となってこの甲斐に根付いたお方でございましょう。
俺の知っているもう一匹の龍は、未だ天高く登る・・・、俺はあなたを選ばない、ましてや自らの滝を登らぬ唯の鯉に使えることは出来ませんと断言をすると、それを聞いた勝頼が日本刀を抜き、今にもケンに斬りかかろうとした瞬間、武田信玄が待てととめにはいります。
信玄はおぬし死にたいのか?と問いただすと、ケンはいいえ、生きたいです、ですが誰かに生かされることは望みません、そのために戦いますと力強く答え、それを聞いた勝頼は殺されることがわかっていて己が己であるために・・・何故料理人の言葉に聞き入ってしまったのかと考えます。
それは、この者が命をとして言葉を発するからだ。命をとして事をなすからだ。と理解し、勝頼は自分が武田信玄の尻馬に乗っていた事に気が付き、家督禅譲の話しをなかったことにして欲しいと信玄に頭を下げて願い出るのでした。
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