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一旗揚げようと上方から江戸に来た若い商人・大吉と時次の青春を描く「大坂の商人」「大吉の恋煩い」、ヘマばかりしている奉公人・磯吉が、泣く子も黙る南町奉行・常磐の屋敷に仕えることになって繰り広げる騒動の顛末「半人前奮闘記」、玄太郎に逆恨みを抱き江戸に戻ってきた男の復讐劇「武士として」など…本巻もどこから読んでも楽しんでいただける、充実の内容です! アマゾンより引用
そば屋幻庵 第6巻
第5巻からの続きになります。表紙には侍の本格的な服装で居合を行っている玄太郎、座敷で舞をしている藤丸のいつもの二人が描かれており、背景は竹やぶになっています。
冒頭から蕎麦について話をしながら夜道を歩いている男二人が、江戸の蕎麦は食えないとか、そう言わずにおごるから食べてみろとか、嫌がる相手を何とか誘ってそば屋にいく様子から始まります。
そして、いつもの場所でそばの屋台を営業している玄太郎の見せに来たこの二人、誘っている方はいつも旨いねと、早速そばを食べ始めるのですが、無理やり連れてこられた方は、全く食べようとしないため、玄太郎がウチの蕎麦は江戸で一番の自信があるとニッコリと笑います。
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それを聞いた、最初から江戸の蕎麦を食えるかと話していた男は、こないな黒い汁に浸かった蕎麦は食う気にはならんと、その場を立ち去ろうとしてしまい、誘った方の男が玄太郎に頭を下げて、すみませんすぐ戻りますと言いながら追いかけていきます。
様子を見るにして、さっきから江戸の蕎麦なんか食えるかと話している男は、江戸そのものに大変な不満があるようで、それで悪態をついているらしいのですが、この二人、江戸で一旗あげようとしているらしく、それがなかなかうまくいっていないようです。
その後、玄太郎の屋台に誘っていた方の男が1人で戻り、いただいている途中で失礼しました、のびてしまったでしょうねと話すと、玄太郎は作りますよと笑顔で答え、その蕎麦を食べながら、こんなに旨いのにあいつは失礼なことをと残念がります。
玄太郎は、江戸と上方では蕎麦のつゆの色がかなり違う事、しかしどちらが良くてどちらが悪いでもないので、土地柄の違いだなと、笑って説明をしていき、あの悪態をついていた男について、蕎麦汁の色だけが江戸嫌いの理由ではないのでしょう?、と男に聞くと、お見通しですね、、そう男は答えるのでした。
大阪でそこそこの商売人の家庭で育ったこの男二人は、商家に生まれた身として、花のお江戸でなにか新しい商売を始めてみようと一念発起して江戸に来たことを話し始めます。
果たしてあの悪態をついていた男は無事に玄太郎の蕎麦を食べてくれるのでしょうか?
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