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そば屋幻庵 第2巻
第1巻からの続きになります。表紙には和服で扇子を持って踊っている芸者さんと、武家の侍が描かれています。この二人は1巻を見ればわかりますが、物語の中で常に密接な関係にある人物です。
冒頭から夜道を1人で歩いていた芸者、藤丸が顔を頭巾で隠した暴漢に刃物を持って切りつけられます。何とか手に持っていた傘で身を守り、私を襲っても意味が無いと叫んでいた所、熱いお湯をその辻斬りにぶちまけ、そば屋のオヤジが藤丸をその場から救出します。
ちなみに、このそば屋のオヤジが表紙に書かれている武家の侍です。
藤丸に狙われる心当たりはないのか?、そば屋のオヤジが確認すると、藤丸は実は心当たりがあったようで、知り合いの鳴海屋の若旦那と一緒にいた密通している女性の顔を見てしまい、その際にすごい形相で睨まれてしまったとのことでした。
他に身に覚えもないし、たまたま辻斬りに出くわしただけかもしれないと、先程殺されそうになったばかりなのに、その後そばを食べている藤丸姉さんは、大変強い女性のようですね。
そば屋のオヤジは暫く用心するようにと藤丸に声をかけるのでした。
その頃、密通をしていた鳴海屋の若旦那と商売敵の奥方は、屋形船の中で自分たちの仲がバレたら終わりであることを話しているようで、特に女性の方が若旦那に積極的にアピールをしています。
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江戸時代、不義密通は犯罪行為であり、発覚した場合は死罪にもなり得た。また、江戸時代中期までは密通をした妻と間男を成敗する、女敵討ちも認められていた。
その後、藤丸があの蕎麦屋でそばを食べた後、1人で夜道を歩いていると今度は二人組の男たちに連れ去られてしまい、ついでにそば屋のオヤジも拐われてしまいます。それを見た少年、秀平が蕎麦屋のおじさんと綺麗なお姉さんが顔隠した男たちに攫われたことを蕎麦屋の親父の弟子と武道の先生に伝えます。
拐われてしまった藤丸と蕎麦屋のオヤジは、柱に縛り付けられており、今にも刺されそうになった時にロープを振りほどき、手ぬぐいを掲げてそこにいた暴漢達をすべて倒してしまいます。
知らせを聞いて駆けつけてきた武道の先生が、アジトにはいってみれば、そこには倒れいる暴漢たちが床に転がっており、必死で棒切れを振り回したら何とかなったと話しているそば屋のオヤジの話に疑いを持つことになります。
結局、この場は武道の先生が全て収めたことになり、藤丸と蕎麦屋のオヤジは無事に開放されることになるのですが、あの親父さんはとんだ食わせ物かもしれんと独り言を話す武道の先生、大林の姿があったのでした。
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