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勘定方の要職を早々に致仕し、安くて旨い蕎麦を食べさせる屋台を家族に内緒で開店した牧野玄太郎。本作は、そば屋[幻庵]を舞台にした、味のある店主と個性豊かな常連客たちが織りなす極上の[大江戸人情夜話]。美麗な絵と多彩なエピソードで、老若男女問わず多くの支持を得る、時代劇画の新定番をご堪能ください! アマゾンより引用
そば屋幻庵 第9巻
第8巻からの続きになります。今回の表紙は腕を組んで武家の格好でにっこり笑っている玄太郎と、その前には三味線を演奏している藤丸が描かれていて、背景は何処かの建物の中のようです。しかし、藤丸の顔も毎回そうなんですけど、着物がいつもすごく綺麗に描きこまれていますね。
剣術道場で稽古をしている望月、なんでも最近目覚ましい成長をしているようで、上級者からも一本取れるようになり、それを見た師匠が大林の申し出を受けてみるかと嬉しそうに見守っています。
その帰り、師匠の娘りんとばったり出会い、りんから望月が最近、剣の上達が目覚ましいと父親が褒めていたことを告げると、望月は嬉しそうに顔を赤くして、謙遜した表情でうつむくのですが、それには理由があるようです。
何でも、このりんお嬢様への想いを断ち切ろうと、一心不乱になって稽古に励んだおかげで、剣の腕は上がったらしいのですが、りんの顔を見てしまうとやはり辛くなるのは年頃の男の子だからなのでしょう。
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その時、道の反対側からおみつが歩いてきていて、思わず桜の木に隠れているとおみつに見つかってしまい、お久しぶり、身長伸びたわねと声をかけられ、それに驚いた望月は、顔を赤くしてその場を走って立ち去ることになるのでした。
大林の道場では、もはや敵なしと剣の達人、大林が認める門下生がおり、他の道場で試してみないかと言われ、自信満々に喜んで受けますと答えます。恐らくこの門下生が望月の相手になるのでしょう。
玄太郎がそば屋のオヤジの格好ではなく、刀を挿して武家の格好で屋敷の前を歩いていた所、望月がコソコソしながら何かをやっていて、玄太郎が声をかけると慌てて何か言い訳を始めたので、気になってその先を見ると・・・。
あの、大林の道場で敵なしと言われていた男性が、玄太郎の屋敷で働いているおみつと親しく話しているらしく、望月はそれが気になってついつい隠れて見ていたようです。玄太郎がおみつに先程のご子息は誰なのかと聞くと、おみつが、あの方は英様、とても親切にしていただいたんですよと嬉しそうに答えます。
その名前を聞いた玄太郎と望月は、はなぶさ?と答え、おみつがふたりともご存知なの?と驚くのですが、その時、望月は初めて自分の対戦相手が、先程の男性だったことを知り、身長は高いし見た目もあいつの方が勝っている気がする・・・と、顔を赤くしながらも、おみつにあの方と試合をするので、是非耳来て欲しいとお願いします。
おみつは暫く考えながら・・・、応援しちゃうと笑顔で答えるのでした。
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